木造住宅の寿命は何年?本当の寿命と寿命の延ばし方(前編)
2020年1月21日 / 住宅の知識
1.一般的な日本の木造住宅の寿命
一般的に、日本の木造住宅の寿命は30年と言われています。
え!そんなに短いの?と思う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうとその考え方は誤解です。本来木造住宅の寿命は6,70年を超えると言われています。実際に築100年を超えるような古民家が日本の各地に存在します。また、身近な奈良の法隆寺は日本最古の木造建築物で築年数は1000年を超えていますよね。では、どうして、木造住宅の寿命が30年と言われているのか、その理由や背景を詳しくご紹介します。
これから住宅の購入を考えている人や、そろそろ自宅の修繕工事を考えている方のために、住宅の寿命を延ばす方法や修繕工事を行う最適な時期などもご紹介していきます。日日本の木造住宅の寿命は30年と言われている根拠は?
日本の住宅の平均寿命が26年、アメリカが約44年、イギリスが約75年という結果が出ています。日本の住宅は耐久性が弱いという事なのでしょうか?
実は、この26年という数字は、「ボロボロになって住めなくなった住宅」 ではなく、まだ寿命を迎えていない住宅も更地にして売ったり、家族構成が変わったから建て替えるなどの物件数が含まれているのです。
つまり、木造住宅が解体される平均は築30年ですが、30年で寿命を迎える訳では無いのです。実際に、築50年以上経っていてもまだ問題なく住めている木造住宅も多く存在しています。
そもそも、日本には昔から「一つの住宅を伝承していく」という文化がありませんでした。住んで2,30年もすればライフスタイル、家族構成が変化し生活に家を適応させるためにリフォーム、建て替えを行うというのが日本人の考え方でした。
そのため、家を長持ちさせる事はあまり重要視されていなかったのです。修繕工事を行えばまだ住める場合でも、建て替え工事に踏み切る方が多いのが現実です。
というのは、20~30年ほとんど手を付けていなかった家をいざリフォームしようとすると多額の費用がかかってしまう場合が多いからです。
構造上の問題で思い通りに工事できなかったり、素材や設備の劣化が激しくて一新しなければいけない部分が多すぎると費用がかさんでしまいます。外観にそれほど変化の無いリフォームに多額の費用をかけるより、構造も外観も自分の好みに建て替える工事の方が好まれます。
そのため、リフォームよりも建て替え工事の件数が増え、住宅の平均寿命がより縮んでしまうのです。このように、日本の住宅サイクルが非常に短くなり、アメリカやイギリスといった住宅平均寿命が長い国は、家に自分で手を加えてグレードアップさせて行き、価値を上げていきます。そうして家を引き継いでいくスタイルが、「平均寿命が長い」理由に大きく関係しています。
日本の住宅寿命が他国と比べて短いのは、このような文化の違いが要因の一つです。
最近日本でも古民家をリノベーションしておしゃれに丁寧な暮らしを始める方も増えてきています。今後この文化が広まれば、木造住宅の寿命が延びることも考えられます。奈良県には古い木造住宅がたくさんあるので、この問題は身近に感じられる方も多いのではないでしょうか。
次回のブログでは(後編)「2.本当の住宅の寿命と寿命の延ばし方」についてご紹介します。











